■やっぱり仕事しないチーム文句!
その日の料理は、
あんちゃんの巧みな誘導に引っかかってオレが担当することになってしまった。
スーパーで買い物中に、
「すーさんがつくるトマト風味の煮込み、あれうまいんだよね〜
今夜はああいう料理が食べたいな〜」
などと、言葉巧みにオレを持ち上げるものだからこちらもその気になってしまい、
「え?そうかぁ?そんなにうまかったかぁ?うーん仕方ないなぁ、
それじゃあじゃあつくってやろうかなぁ!」
などと安請け合いしてしまったのだ。
しかしこれは失敗だった。
タカミツとあんちゃんは、全然料理を手伝わずに飲みまくっていた。
自らの不幸を呪いながら、オレは一人タマネギなど刻んでいた。
しかし、持つべきは友!
遠藤さんはきちんと手伝いにきてくれた。
それから名古屋から巨大なザック持参で駆けつけてくれた服部かおるちゃんも
きちんと手伝ってくれたのだった。さすがは女の子である。
かおるちゃんは随分昔に北海道の富良野で出会ったチャリダー(自転車乗り)である。
せっかく名古屋近辺まで遠征してきたので、
今回はスペシャルゲストとしてお招きしてみたのだ。
それにしても、チーム文句にもこれからは料理担当大臣が必要だなぁ。
この日の食卓はなかなかに豪華であった。
豚肉と野菜とキノコのトマト煮込みがメインディッシュとなり、
そこへスーパーで買ってきた各種の総菜や漬け物、ウィンナー、
ビール・ワイン・日本酒・ウィスキーなどが加わった。
更に酒のつまみ類もかなりの充実具合だった。
まあ豪華と言っても「無精集団の我々にしては」という程度なので
大した料理ではないのだけれど、それでも気分は充分にリッチ!なのである。
飛騨金山という場所にあるこのキャンプ場は、深い山の中にあった。
テントサイトは杉林の斜面中腹にあって、街灯が無いので真っ暗である。
ランプの灯りがとても暗く感じた(おそらく、バイクで走っている間にマントル
が穴だらけになって、きちんと火が点いていないのだろう)。ランプだけ
では手元が見えないので、それぞれヘッドランプを点けながらの酒盛りである。
遠藤さんとオレは、
仕事を全然しなかった二人に対して集中砲火を浴びせ始めた。
「マサとタカミツは料理しなかったんだから、何も食わせないからな!ふんっ!」
しかしあんちゃんは動じない。酒に酔い、御機嫌の顔つきである。
「おれってダメなんだよね〜、いつもこうなんだよ。肝心な時に体が動かないし。
それにマメに働くなんてオレのキャラじゃないじゃんか!だろう?
遠藤さんにはいつも感謝してますよ、エライ、エライ。
さあみんな、オレをダメオトコと呼んでくれ!ウハハハハハハハ!!」
夕べの深酒の影響もあってか、この晩は皆いつもよりおとなしく、
料理を食べた後はそれぞれ淡々と酒を飲んでいた。
しかし!おとなしい原因はどうやらそれだけではないようだった。
それは何なのか?というと、この晩はメンバーの中に突如初めて会う女の子が
入ってきたものだから、そうすると意外にもチーム文句は人見知り集団なので、
妙におとなしくなってしまった、そういうことなのだ!
チーム文句、今宵は完全にいつもの迫力を欠いている!
普段は偉そうに文句ばっかり言ってるくせに、
こういう時はなんとも情けない状況となってしまい、
文句にも今一歩キレ味が無いのであった。
まあでも、こういう時もあるよね、うんうん。
そしてこの日の食卓はいつにもましてリッチだったので、
みんなの気分はかなり和やかであった。
夕べと違って寒くもなく、虫もいないし、
それになによりも酒がたっぷりとあるのが嬉しかった。
実に充実した良い夜であった。
チーム文句の旅2000 〜春の琵琶湖に大集合の巻〜 -7-
山間のテントサイト。夜は本当に真っ暗になる。