■関ヶ原で熱くなってはいけないのだ

せっかく関ヶ原に来たんだから古戦場くらいは見ていこう、
ということになった。
5人で笹尾山に登る。
ここは西軍の主将であった石田三成が本陣を構えた場所である。
司馬遼太郎の「関ヶ原」のファンであるオレにとっては、
ここは何回来ても実に感慨深く、
何時間でも見ていたい場所なのであるが、
どうも他の連中は大して興味が無さそうである。

 「関ヶ原って、見る物何にもないな〜」
 「うわ〜、山登るのかよ〜、めんどくせーなー」
 「上まで行ったら何かあるわけ?登るのかったりぃよ〜」
こうなることは事前に十分予想されたのだから、
やはりこいつらを連れてくるべきじゃなかった。
悪いのは全て、連れてきてしまったオレなのである。

笹尾山の頂上では、
関ヶ原の合戦の様子をCGで再現したビデオが上映されていた。
あんちゃんは疲れたのか、イスに座り込んでビデオに見入っていた。
それにしても、さっきからビデオを見たまま動こうとしない。
興味が無いふりをしているけれど、実は案外歴史とか好きなんじゃないだろうか?

オレは関ヶ原の話を多少は知っているので、
全く知らないというモトコに解説してやっていた。
モトコがきちんと理解できているのかどうか定かではないが、
まあとりあえずオレの話を聞きながら、
 「スーさんどうしてそんなによく知ってるの? く・わ・し・い〜〜!
  セキガハラ、す・ご〜い!かっこいい〜!」
と、早くもモトコ特有の妙な言葉遣い(モトコ語)が飛び出し始めた。
しかしそのアクセントはなんとかならんのか。

そんなことをしている間も、あんちゃんは まだビデオを見ていた。
このビデオはなかなかよくできていた。CGが非常にリアルで
合戦時の何万人という各軍の布陣と動きを、見事に描いていた。
これはアニメや映画では絶対に不可能な、壮大で立体的な描き方だ。
あんちゃんはビデオを見ながら寝ているのかな?と思って横から
覗き込んでみたが、どうやら真剣に見ているようだった。
ビデオが終わりになったところで、あんちゃんはようやく立ち上がった。
しかし、うかつにもビデオに見入ってしまったことが照れくさかったのだろうか、
 「うわー!オレ、なんでこんなビデオ見ちまったんだよ!
  つまんねーなあこれ!ハッハッハ!」
と笑い始めた。

チーム文句は物事をいつでも斜めに見ていないといけない。
あんまりマジメな意見を言ったりするのも似合わない。
だから、真剣な姿を人に見られたりするのを特にイヤがる。
 「ケッ、オレにはそんなマジメな話、関係ねぇよ、ケッ」
そうやってクールに言い放ち、
遠い目をしてタバコでも吸っていなくてはいけないのだ。

わかるかなぁ〜、貴方には?



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関ヶ原古戦場跡にて。
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