■8月13日(2) 貧乏旅の原点

ヤッサンとは、学生時代に北海道を旅したことがある。
小樽から釧路まで、3人の仲間で1カ月近くかけて北海道を自動車で横断した。
あの時は、どこへ行っても、何をやっても新鮮で、
毎日爆発するほど楽しかった。
そして毎晩山ほどお酒を飲んだ(オレが胃腸を壊したのはその時からだと思う)
しかしそれにしても金の無い旅だった。
ホームセンターの安売りテントを、もっと安い値札に張り替えて更に安くして買った。
1人わずか50円のキャンプ場で、「一人旅だ!」と言い張って100円浮かせた。
スーパーで一番安い品物を更に値切って、店員にイヤな顔をされた。
そうやってセーブした金は、全て酒代に消えていった。
バカなことばかりしていたけど、
そういうことのひとつひとつがワクワクするほど楽しかった。
あれから既に10年以上が経った。

羅臼から、中標津へ。
この近辺の道が大好きだ。
内地(北海道以外の日本)では見ることのできない、
広大で芒洋とした牧草地帯の風景。
ヤッサンと初めて旅した北海道の印象は、とにかくこの広大な風景だった。
それはいつも、雨に煙った牧草地。雨ばかりの旅だったのだ。
多和平へ向けてひたすら走りながら、
オレは学生時代のあの旅のことをぼんやりと思い出していた。

長距離走るのは苦手なオレだけど、
結局羅臼から1時間ちょっとで多和平まで戻ってきてしまった。
往復200キロの露天風呂は遠かった。
ようやく着いた多和平。ヤッサンと再会。

わけあって、オレとヤッサンとは現在、
横浜で共同生活をしているのだが、
こういう場所で会うと妙に新鮮に感じるから不思議だ。
とにかく、懐かしのこの場所での再会を祝してカンパイなのだ!
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