■7月29日(3) ヤッさん襲来
羽幌の港で、我々はヤスに出迎えられた。
ヤスというのは、オレの学生時代の友人であり、
実は現在のオレの同居人でもある。
オレは会社を辞めてしまったので、旅行の間の家賃を削減するために、
ヤスのアパートに共同生活させてもらっているのだ。
そしてそのヤスも、会社を辞めてしまって今は無職なので、
オレより少しだけ遅れて北海道にやってきた、というわけなのだ。
「いよ〜!お二人さんお帰り〜!ようこそ北海道本島へ!」
ヤスの登場は不意打ちだったので、我々は驚いてしまった。
呆気にとられる我々を見ながら、ヤスは襲撃に成功して大満足、といった顔つきである。
島に行くことはヤスにも一応言ってはいたが、まさか港で待ち伏せているとは思わなかった。
ヤスは昔から、人が驚くような登場の仕方をするのが大好きなのである。
既に夕方だったので、我々は最も近いキャンプ場に陣取り、
フロに入り、メシをつくることにした。
つくるっていうよりも、ヤスにつくってもらうのである。
オレもあんちゃんも、無精なのでメシをつくるのがすっかりイヤになっていた。
ヤスは結構マメに料理などするタイプなので、
「ねぇヤス〜、久しぶりにヤスのつくる料理が食べたいよ〜!」
「うわー!スーさんそれいいねぇ!オレもヤスさんの料理食べたいよっ!」
オレとあんちゃんでうまいこと言って、結局ヤスに料理をつくってもらうことに成功したのである。
いや〜、久々にまともなもの食った。うまかった!
羽幌の朝日公園キャンプ場。電灯でまぶしいほどに明るくて
便利だなと思っていたら、夜8時頃に消えてしまった。しかし
その後夜の12時くらいに前触れも無くいきなり電灯が復活。
まぶしい中で眠ることになった。まったく意味不明な電灯だ。
タイマーの故障だろうか?
(左) ヤスいきなりの登場。襲撃の成功に得意顔でカメラを構える。
(右) ヤス、今夜の食材を選ぶ。あんちゃんは、まるでひとごとのよう。