■7月19日(1)   通りがかりに

今日はオレの誕生日だ!

自分の誕生日をツーリングの途上で迎えるなんて、実に素敵なことだと思う。
会社で仕事をしているうちになんだかわからないまま終わってしまう誕生日が多かった最近なので、
それにくらべてなんと嬉しい日なのだろうか。

さて、浦臼を出た後は、北竜という場所でひまわり畑を見ていこうと思ったのだが、その手前に雨竜沼(うりゅうぬま)湿原
というのを発見してしまった。時間もあるし、ちらっと見て行こうかな、と軽い気持ちで向かった。
湿原までの道はダート。10キロくらいはあるだろうか。その間、舗装路と砂利道が交互に繰り返される。
随分と山深い道で、走行中でも体をさされるほど虫が多い。

ようやく辿り着いた湿原の入り口。こんな山奥なのに、なんと登山の人たちでごった返していた。
狭い駐車場は車で満杯。オレのバイクさえ停める場所を探すのに苦労した。
あまりの混雑に帰ろうかと思っていたら、自転車旅行のおじさんがオレの前をすーっと通りかかった。

 「どうして登っていかないの?ここは日本一きれいだよ、尾瀬よりきれいだよ!」

おじさんはオレに向かってそう言うのだ。
うーんそうなのか、そんなこと言われたら登らないわけにいかないじゃないか、
というわけで、悩んだ末によっしゃ登ってやるかあ、という気になってしまった。
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雨竜沼湿原へ向かうダートロード。