■7月16日(2)  バーテンさんの夢

結局この日は小樽で日没。朝里温泉のキャンプ場に泊まった。
しかしこのキャンプ場、なんとなく落ち着かない。
真上がペンションになっており、その一環で経営しているらしく、
管理人の対応がロボットのようで決まったことしか言わないのだ。そして一泊千円と高い。
でもまあいい、徒歩30秒で温泉がある。それだけは救われた。

この温泉は、正確に言うと「BAR付きの温泉」である。
がらりと扉をあけると左にバーカウンター、右は蝋燭の灯る座敷。
カウンターと座敷の間に暖簾があって、そこが温泉の入り口になっている。
温泉の中は なんとジャズが流れており、テラスに出ると洒落たつくりの庭があって、
イスに腰掛けて川を眺めながら入浴できるのだ。
そしてフロから上がるとそこはBAR。そりゃあ飲んじゃうでしょ!

バーテンさんは北海道の静内出身で、オレと同い年だった。
オレの場合、一人で居酒屋やBARに入るのはヒジョーに苦手なので、最初はなんとなく落ち着かなかったのだが、
バーテンさんが気さくに話しかけてくれたので、次第に話がはずみはじめた。
深夜0時を過ぎてから、客はオレ一人になってしまった。
しかし、バーテンさんとオレの二人だけで、妙に盛り上がって随分といろいろな話をした。

どうしてバーテンになろうと思ったのか。最初はどこで店を開いたのか。
そして今、何故こういうBARをやっているのか、などなど・・・。
同い年ということもあり、お互いに共感できることも多く、そしてすすめられる酒も抜群にうまかったので、
相当酔っぱらってしまった。バーテンさんに将来の夢をいろいろ語ってもらい、なんだか楽しかった。
そして気がつくと夜中の3時だった。なんとこの温泉、朝の3時までやっているのだ(!)。
これも店の特色づくりの一貫らしく、夜遅くまでやっているという独自性でお客さんのニーズを開拓しているのだそうだ。

そしてオレは、酔っぱらい、
歩いて30秒の我がテントに帰り、そのまま即就寝してしまった。
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(左) BAR&温泉「ゆらぎの湯」。温泉街の外れの寂しい
    場所にあるので、最初はちょっと異様な感じがした。
(右) フロ上がりの生ビールで気持ちイイ!