■夕焼け
水から上がって体を拭く瞬間が大好きである。体中がボッと暖かくな
るこの感じ。子供の頃にプールから上がったときのような懐かしさを
感じる。泳ぐ機会が殆ど無いこの頃なので、このステキな感覚を久々
に味わうことができた。

子供の面倒を見ながら留守番していたリカボンは、車の中ですっかり
眠ってしまっていた。眠っていた3人をそっと起こしてからボートを積
み込み、峠道を下った。走りながらも、水から上がった爽やかな疲労
感がまだ持続していた。夜のビールが楽しみだった。

家に着いてから、ナナちゃんをお散歩に連れ出した。
家の裏手はすぐに広大な畑になっている。こんなに広い風景が家の
目の前にあるというのは都会では絶対に味わえない羨ましさである。
うっかりしてナナちゃんのロープから手を離してしまうと、見えないくら
い遠くまでものすごい勢いで疾走していってしまう。おもしろいから手を
離してもいいんだけど、家の裏手にナナちゃんの苦手な犬がいてナナ
ちゃんはそこを通るのが苦手なので、下手すると帰ってこなくなってし
まう。だからやっぱりロープを離してはならないのだ。

散歩をまかされたあんちゃんとオレは、しばらく てくてくと畑の中の砂
利道を歩いた。
それにしても広い大地だ。国道から離れると畑の中には余計な音がな
くなり、さーっと風の吹く音がはっきりと聞こえてくる。あとはナナちゃん
の足音と息の音だ。
ナナちゃんと一緒に走った。思いっきり走った。走り始めるとオレまで
何故か興奮してくる。ランニングハイというやつだろうか。今日はずい
ぶんと体を使ったものだ。
ここへくると、こんな風に童心に帰れてしまうから不思議なのである。

今夜は庭でバーベキューをすることにしてみた。玄関前のテラスでは
なく、庭のど真ん中で肉を焼くのだ。もともと庭が相当大きいので、雨
でも降らない限りテラスを使う必要なんてないし、庭の方が広くて気持
ちが良い。
あんちゃんとオレはビールの買い出しに行った。バイクに乗るのは面
倒なので、みたヤンのライトエースを借りていった。
夕焼けの中、真っ直ぐな道を快適に走った。信号なんて全然無い。
北海道のこんな道であんちゃんを助手席に乗せながら運転している
というのはなんだか不思議な感じである。たまには車というのもいい
もんだ。
ビールを買って家に向かうと、夕焼けが真っ正面だった。空がきれい
なので夕日もぎらぎらとものすごくオレンジ色である。窓から入る風も
乾燥していて爽やかだ。

今日は車だったので、瓶ビールにしてみた。缶ビールよりもはるかに
こちらの方がうまいのだ。
庭先で早速カンパイだ。
泳いだ後のビールは格別だった。それから次々と肉を焼き、それを食
べ、更にビールを飲んでいった。周囲はものすごく体がかたくて針が
太い蚊の軍団がうようよしていたが、気にしていたら酒なんて飲めない
ので無視することにした(しかしかゆい)。

夜も更けて日本酒に切り替え、いい加減で酔っぱらったなと思った頃、
我々3人に恐るべき事態が迫りつつあった。



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2002 北海道ツーリング  -16-
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一家勢揃いでカヌーに。気をつけてね。
泳いだ後の日差しが暖かくて心地よかった。
峠付近からのパノラマビュー。
ナナちゃんとお散歩。これは家の真裏にある畑。
夕焼けが綺麗だった。窓を全開にして走る。
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