5日間なんて、あっという間だなぁ。
Day 5  帰路

ああ、帰らなくては。
東京まで400キロ。遠いな〜。

まったりと荷物をまとめ、
ゆっくりとバイクをスタートさせた。

いつのツーリングでもそうだが、帰り道のことは、
あまり覚えていないものである。
どこをどうやって走ってきたんだろう。
でも、天気は良かった。
がんばって走ったら浜名湖に着いた。

撤収はめんどくさい。
.






ここでタカミツを待って、ウナギの肝焼きを食べるのである。
待つこと1時間、タカミツは遙か彼方の和歌山から生還した。
くたびれていたけど、タカミツはいい顔してた。自分のやり
たいことをやって良かったというのが顔に出ていた。
ホセさんとも仲良くなってきたみたいだし、めでたしめでた
しである。
ウナキモを食う。
かえってきたぜ。
帰り道は妙に寒かった。持っていた上着を全部着込ん
だけどそれでも寒かった。

最後の2時間くらいが一番辛い。
すっかり暗くなった東名を、ただひたすら家に向かって走る。
あたまがぼんやりする。早くこのぼんやりした走りを終えて
家で寝転がりたい。

ようやく用賀に着いた時には、なんだか一気に気抜けする。
400キロを走り切らねばと張りつめていた気持ちが終わると、
空虚な気持ちと寂しさが残るのである。毎年この料金所で、
あんまり喋らずにぼんやりとタバコを吸いながら、なんとな
く帰りづらくて30分くらい過ごしてしまう。

疲れと安堵と家まで残ってる道のりと、タバコと排気ガスと
ヘッドライト。
ああ、今年の春も終わったな、と思うのだ。
皆の衆、家に着くまでが遠足じゃ。心して帰れよ!

(おわり)
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