■7月13日(2)  火山恐るべし

つい最近(2000年)に噴火して大被害を受けた洞爺湖温泉街。
それはどのへんなのだろうか?と思って駐車場のおじさんに聞いたら
「あれは温泉街の方だ、行ってみればすぐにわかる。標識も出てるぞ」という。
行ってみると確かに標識が出ている。「西山火口散策路」と書いてある。
標識に従って進んでいくと大きな駐車場があり、そこで駐車料金100円を取られた。
被災地を観光化してしまうとはどういうことなのか?

噴火によって寸断された旧国道230号。道路が陥没し、道は水たまりに没している。
水たまりの周囲には、傾いたままの電柱や、水没した自動車などがそのまま放置されている(この車は制止を
無視して進入した報道の車両らしい)。

更に坂道を登ると、アスファルトに亀裂が無数に走り、大きくうねっている。
もっと登ると、あちこちから水蒸気が立ちこめていて、山の斜面が大きくえぐれて穴があいている。
このあたり一帯は大豆の畑だったらしいが、平らな地面は数十メートルも隆起して今は単なる火口となっている。

更に進むと、大きな建物の残骸がある。屋根には噴火で飛んできた石で大穴がたくさん空いている。
建物はくねくねにねじ曲げられ、なんとも悲惨な光景。家の前には放置されたままの自動車があり、
自動車の窓ガラスや屋根も穴だらけ。ここの道路は避難道路として建設されたらしいが、その避難道路も亀裂や
隆起で自動車が通れる状態ではない。丘の上から見るこの光景は地獄絵のようである。
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(左) 火口へ向かう旧国道230号は亀裂でめちゃめちゃ。
(右上)「散策路」っていう呼び方がどうしても「?」な気がする。
(右下)水没した国道。水たまりの向こうに道がつづいている。
(左上)水没したまま放置された車両。
(左下)アメのようにねじ曲がった住宅。
(右上)これは女子専用のアパートだったらしい。
(右下)北海道のアスファルトは熱に弱い。炎天下でサイド
     スタンドをすると、簡単に穴が空いてしまう。