■9月26日 震度6
朝4時50分、ものすごい揺れで目が覚める。
ネギシの目が点になっている。
二人で友人邸の離れに眠っていたが、家が古いので
「つぶれるかな」
と思った。本気でそう思った。
でも、フトンに入ったまま固まって動けなかった。
随分長いこと揺れていた気がする。
外に出てみると、サイロの根元に大きな亀裂が入り傾いていた。
しかし製作中の露天風呂は無事。
震度6弱。2003年十勝沖地震であった。
このあたりは、空間的な余裕がものすごくあるので、
壊れた建物も時々は見かけたが、点在だと視覚的なインパクトが薄い。
そのためか、地震の後は あまり恐怖を感じなかった。
これが首都圏だったらどうなっていたのだろうか。
午後はネギシと一緒に車で糠平湖へ行き、古い橋梁を見た。
それから音更のホームセンターへ行ったら、
店内には割れた酒のビンが床に散乱し、ごったがえしていた。
今朝の大地震を忘れかけていたけど、それを見てようやく思い出した。
夜はみんなで利き酒ならぬ「利きビール」選手権。
根元がパッキリ折れてしまったサイロ。
その後このサイロは、危険なのでウィンチで倒してしまったとか。
地震の後、各地から安否確認の電話が。
凄まじい揺れだったが、被害は軽微。
このあたりは地盤が強固なのかも。
早起きついでに朝風呂に。極楽。
森を見ながら入れるのがイイ。
ビンが割れ、店内は酒の臭いが。
ヤスと二人、車で林道を走る。
帯広からの帰り道は真っ暗。暗くなると急に寂しくなる。
この季節、夜は相当冷え込む。車や家の有難さを実感する。
都会にいると忘れてしまう感情だ。