■9月9日 島の旅がはじまる

美深は予想外に暖かかった。
「北の方だから寒いだろう」
「南にあるから暖かいんじゃないか」
という単純な発想は、わりとまちがえていることが多い。
本当は、緯度よりも、地形や海流の方が、気温に与える影響は大なのだ。
でも、これだけは言えると思う。
「9月の利尻は絶対に寒いぞ」

10時に撤収し、稚内を目指す。
秋の空はカラリと晴れ渡り、オロロンラインからは利尻がくっきり見えた。

3時半のフェリーに乗り、利尻に到着。
10年振りの上陸だ。
港から、沓形岬キャンプ場へ直行。
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稚内からフェリーに乗る。
島へ行く時は、いつでも興奮する。
ヤスは、そこにいた。
旅の仲間をたくさんつれて、そこにいた。
しかしオレの登場を予想していたのか、ヤスは あまり驚かなかった。
ワレ奇襲ニ失敗セリ。

やはり島はいい。
独特の空気と、不思議な開放感。そして潮の香り。
上陸を記念して、第一夜の宴会が始まった。
いよいよ利尻山が間近に迫ってきた。
晴天の山頂に、もう一度立ちたいものだ。
上陸した瞬間は、なんだかとても嬉しいものだ。