■9月5日 海の見える道で
人が少ないキャンプ場は寂しいもんだ。
朝起きたら、既に他のテントはなくなっていた。
初めてツーリングに来た10年くらい前は、
ここにもたくさんのライダーが居たもんだけどな。
撤収して、すぐ近くにある昆布刈石のダートを走る。
この道は、海沿いの高台を走る景色抜群の未舗装路。
実は近年、すぐ横に立派な舗装路ができてしまい、
この道がなくなってしまうのでは?とオレは危惧している。
地形に沿ってきれいな弧を描くいくつものカーブ。
その道に沿ってつづく木製の電柱。そしですぐ下には太平洋。
どこか寂しげで、だけど旅の原点をも感じられるようなこの道。
どうかなくならないで欲しいものだ。
のんびり走って帯広市街へ到着。
実はテントを買うことにしたのだ。
こんなに毎日テントで寝るなんて、これが最初で最後の機会だろう。
そう考えて思い切って新調することにしたのだ(金は残り少ないのだが・・)。
それから六花亭でコーヒー飲んでみたり、
三栄モータースでオイル交換しながら店のオネエサンとお喋りしたりと、
妙に帯広を満喫しているオレだった。
今日は散財しているなぁ。
こうなったらやるだけやるさ、というわけで、
新しいマットとイスも購入。
さあ、今夜のキャンプが楽しみだよ。
そこから上士幌へ移動。
航空公園キャンプ場のキレイでまっ平な芝生が今日の寝床だ。
フロに入り、焼きそばをつくり、新しいテントでビールを楽しんだ。
昆布刈石展望台からの眺望。
起きてみたら、オレ一人だった。なんとも寂しい瞬間。
すぐ横で、舗装道路の工事が行われている。
この味わいのある道を、いつまでも走れるようにと願うばかり。