■8月18日(2) ぐるり最北端
オレの場合、同じ場所に何日も連続して泊まるというのは
あまり好きではない。連泊すると、どうしても気分が停滞
してしまう。
面倒でも、毎日移動して、違う場所でテントを張る。そうす
ると気分が変わるし、「旅してる」という気になれる。
そんなオレでも「ここなら数日間滞在してもいい」という場所
がある。道東の開陽台や霧多布、道北なら礼文島、道央
なら美瑛などがそうだ(残念ながら道南には候補ナシです)。
いずれの場所にも共通するのが、キャンプ場の風景に開放感
があり、一日中そこに居たいと思える場所であることだ。
今回はクッチャロ湖に長逗留決定。
珍しく空荷のバイクに跨り、軽やかに走りに出掛ける。
実は根性ナシなので、テントを積んでないバイクに乗るのが
ちょっと不安である。もしも出先でくたびれた時、一番近くの
キャンプ場で寝てしまおうといつも考えている。
でも今日は天気も良いし、出だしも早いからまあいいか。
クッチャロ湖テントサイト。なんてスバラシイ環境。
ひとっ走り宗谷を目指す。
宗谷岬の高台で食堂に入り、ホタテカレーでヒルメシ。
うまいが量が多すぎる。
宗谷丘陵のダイナミックな風景の中を走り、日本海側へ
抜け、道道106(オロロンライン)に出る。
今回も、利尻島は霞んでいて全く見えない。
気がつくと もう午後2時。時間が過ぎるのが速い。
交通量の少ない山道を抜けて、太平洋側へ向かう。
この時点で、既に結構疲れている。やっぱりオレって根性ナシ。
ようやくクッチャロ湖に帰還。まだ4時だけど、キャンプ場から
徒歩1分の温泉に入ってしまう。
5時から、夕日を見ながらゴハンを炊く。黒ビールで一人乾杯。
ランプをつけずに、明るいうちからメシを食うのが密かな憧れ。
ゆっくりと暗くなる空を見ながら酒を飲むのが最高の贅沢。
おとなりさんは、激速1300ccの隼(はやぶさ)乗りのお兄さん。
それぞれ勝手に晩酌しながら、時々会話を交わす。
気付けば湖は強烈な夕焼けに。
ああ、なんて幸せな一日だろか。
最北の街道は絶大なる爽快さ。
オロロンラインは晴天だ。
今日もまた夕焼けが美しい。
ゴハンを炊きながらゆっくりと酒を飲む。