■8月6日 脱出
家族連れだらけのキャンプ場は猛烈に居心地が悪い。
大都市近辺はこれだからイヤなのだ。早々に撤収しよう。
同士うっちーとは、またしても1晩限りであっさりとお別れ。
キャンプ場を出て、オレは左へ、彼は右へ。
ヤツとはいつもこんな感じだ。
札幌市街のバイク用品店に行き、タンクバックを購入。
古い方のタンクバックは、その場で捨てた。
別に使えないほどボロいわけじゃなかったが、まあいい。
今回の旅は、一生のうちで最も長い時間バイクに乗るのは確実だ。
だったらお気に入りのバイク用品くらい買っておいてもいいだろう。
炎天下を避け、駐車場の日陰でタンクバックを取り付ける。
取付用のベルトは自作する。なんだかんだで1時間以上。
作業中ずっと、早く都会を脱出したいって、そればかり考えている。
なぜだろう?でもこれって、ライダー共通の心理なんじゃないかな。
人ごみを脱出したい。広い世界をきままに走りたい。
時々通りかかるスーツ姿のサラリーマンを見かけると、今日は平日なんだと気づく。
オレ、なにやってんだろう?
ふと我に返ってしまう。だから都会はイヤなんだ。
それからオイルの交換を済ませて、ようやく札幌に用がなくなった。
うれしいうれしい、脱出できるぜ。
峠道を超え、一気に日高まで走った。
今夜はここで久しぶりにのんびりしよう。
フロに入り、ひとりきりで珍しく自炊なんかしながら、ビールを飲もう。
ようやく旅の空に返り咲いたオレと相棒。
大都会札幌からの脱出。日高への道は自由への道?だった。
(左上・右上)うっちーとは、あっという間にお別れ。
でもまあ、またどっかで会うでしょ。
(左下)タンクバックを購入。こういうグッズを買うと、走るのが楽しみになる。
(右下)ようやくオイルを交換。これで安心して走れる。