■8月3日  激しい雨が

どしゃ降りの中を走っている時、
好きでもないのにザ・モッズの 「激しい雨が」を自動的に口ずさんでしまうのはなぜなんだろう?
しかも歌詞がほとんどわからないので、口の中でふーんふーんと言ってるだけなのだ。
そんなことはいい。
またしても朝から雨。断続的に激しく降る。
今日も朝から薪割り小屋でだらだらと過ごす。
この鬱屈した感じがイヤでイヤで、他の場所へ移動してみることも考えたが、
どしゃぶりの中、テントをたたみ、他の場所でテントを広げることを想像すると、
とてもその気にはなれなかった。

雨の中、ずっと行動を共にしている3人の若者達とは、いつしかすっかりうち解けてしまい、
全員で携帯の番号を教え合っていた。
オレは一人、街まで下りて、コインランドリーでたまった洗濯物をかたづけた。
その後電話で連絡を取り合い、温泉で待ち合わせして、昨日と同じスーパーで買い物をした。

その晩、例によって薪割り小屋で宴会をしていたら、トイレから戻ってきた一人が
「やりましたよ!外が晴れてます!夜景がくっきり見えますよ!」
そう言って興奮気味に小屋へ飛び込んできたのだ。

我々は全員外に飛び出した。
雨の上がった空には星が出ており、函館の市街地が目の前に見えていた。
久しぶりの雨の無い世界は、本当に心から嬉しかった。
これでまた違う場所へ行けるのだ!
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きじひき高原は標高が高いので、霧も頻繁に発生する。
市街地はなんともないのだが、キャンプ場が近づくにつれ、
前がさっぱり見えなくなってくる。命がけの帰還なのだ。