■7月28日(2) 海鳥の楽園
東西に長いこの島は、その北側一帯が断崖絶壁の連続で、人間が全く近づけない場所になっている。
人間だけではなく、熊もキツネもいないこの島は、
鳥がコロニーをつくって繁殖を行うのに格好の土地なのである。
残念ながらマムシがいるのだが、町でお金を出して、マムシを撃退するための側溝をつくっている。
島の北側を走る道路は、夏場で通行量が増える時期は、なんと一方通行になってしまう
(ということは、島の道路の半分が一方通行ということだ。なんと大胆な)。
その一方通行の道に沿って、コンクリート製の長い溝が掘られている。
溝は結構な深さがあり、一度蛇がここへ落ちたらまず這い上がってこられない。
溝は山側に掘られているので、蛇は海側の斜面に辿り着けない、ということらしい。
溝だけで蛇を完全にシャットアウトはできないだろうが、しかしこの溝の効果は大きいと思われる。
海側の断崖は、急斜面、というよりも、垂直の岩盤が何百メートルも連続している「絶壁」の状態。
そこの壁面に、万単位の鳥達が営巣している。
天然記念物に指定されている鳥もいるようで、海外でもかなり有名らしい。
(サンチョスとパンチョスは鳥を見に来たのだろうか?)
この島のパンフレットを見ると、恐ろしい数の鳥達が飛び回っている写真がたくさん出ている。
しかしそんなにたくさん鳥が飛んでいるところをまだオレは見ていない。
オレはあんちゃんに聞いた。
「ねぇあんちゃん。鳥は何時頃に見に行けばたくさん見られるの?」 しかしあんちゃんは、
「知らない」 そう答えるだけである。
「知らないってどういうこと?4年前にも来たんじゃないの?その時に見たでしょう?」
「いや、見てないと思う。北側に行ったことがあるような気もする。でも、行っていないような気もする・・・
わかんないよ!興味無いんだよね!」
そう言って、ニターっと笑うのであった。だめだねこりゃ。