■7月26日(3)  島時間

午後になって、森へ行ってみることにした。
オンコの森と言って、この島特有の形をした低い木が生えている特徴的な森である。
風が強いので木がねじ曲がってしまい、ある一定以上には木が育たないらしい。
しかし森は毛虫だらけで、油断していると木の上から大量に毛虫が落ちてくるので、早々に引き返してしまった。

それから港の近くにあるニシン御殿を見学した。
その昔、ニシン漁で一財産築いた長者の家が、そのまま歴史資料館として解放されている。
大きな家の中は、ゆっくり見学すると30分以上かかるほどの広さである。
しかしどんなにゆっくり見たところで、それ以上時間は稼げない。
さあ、することがなくなったぞ。

それからなんとなくコーヒーが飲みたくなったので、
港へ行ってフェリーターミナルの横にある売店でコーヒーを飲んだ。
コーヒーを飲みながら店のメニューをぼんやり眺める。ウニ丼が1500円。

「おばちゃん、このウニ丼ってムラサキウニなの?」
「そうだよ、ムラサキだよ、おいしいよ」 おばちゃんになんとなく話しかけてみた。
「おばちゃん、このウニ丼って、ウニ何個分くらい入ってるの?」
 そう質問すると、おばちゃんは妙に困った顔になり、
「え?何個分?うーん、何個分かなぁ?だいたい6〜7個分じゃないかなぁ」
と曖昧に返事をした。
「お客さん達はキャンプしてるんでしょう?キャンプ場の下にもウニがたくさんいるから
 自分で海の中を覗いてみれば?」
おばちゃんは不思議なことを言う。
「え?ウニを獲ってもだいじょうぶなの?」
「獲ってもだいじょうぶかって?獲ったらおまわりさんに怒られるかもね、ハハハ!」

なんとも大らかなことを言う人たちである。
小樽や礼文島のように密漁に対して厳しい場所だったら、絶対にこんなことは言わないだろう。
そういえば、昨日ヤマサ食堂に行ったときに、オーニタも言っていた。
「おめえらキャンプ場に泊まってんだろ?ウニなんて自分で獲って食えよ!
 キャンプ場の下なんて、ウニがゴロゴロしてんだぞ」

漁師がそんなこと言っちゃっていいんだろうか?と思うのだが、しかしオーニタは大まじめで言うのだった。
ムラサキウニは繁殖力が高いから、いくら獲っても減らないらしい。だからそんなことを言うんだろうか?
値段の高い蝦夷バフンウニは非常に少なく、ムラサキが増えるとバフンすぐに減ってしまうらしいけれど。

この晩は少し風が強くて冷えたので、
鶏肉をトマトジュースで煮込んだトマト風味鍋をつくってみた。
芋焼酎は島へ来て2日ですぐになくなってしまったので、
あとは日本酒やら普通の焼酎やらを飲んでごまかした。それにしてもマズイ酒である。
北海道の人々よ、もっと芋焼酎を飲もうではないか!
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(左)    オンコの森を歩く。カラスがたくさんいた。
(右上)  フェリーターミナルで久しぶりのコーヒー。
(右下)  今日は島の反対側にある商店に来てみた。
       しかし品揃えは相変わらずである。そして
      日本酒がうまくないのだ!