■7月25日(7)  モットヤスモウヨ

焼尻島2日目の夜は、我々以外にもキャンプ場の利用者が数組現れた。
その中に、徒歩で旅行しているオーストラリア人の女の子がいた。
この豪州人、キャンプ場の隅っこの一番真っ暗な場所で何かをむしゃむしゃ食べていた。
焚き火をしながら退屈していたあんちゃんがちょっと興味を持ったらしく、
あのガイジンと話をしてみようということになった。

「ねえすーさん、あのガイジン真っ暗な中でメシを食ってるからさ、このランプを貸してみようよ」
「ふーんなるほど、あそこに一人でいるガイジンさんか、それはいい提案だねぇ」
「じゃあすーさん、行ってきて」
「待てよ!なんでそういう役割がオレになるんだよ!なんで自分で行かないんだよ!」
「だいじょうぶだよ、すーさんそういうの上手だから。得意の営業スマイルで行ってきてよ。おもしろい話聞かせてもらおうよ」
「なにがだいじょうぶなんだよ!何が営業スマイルだ!バーロめ!」

しかしなんだかよくわからないうちにオレはあんちゃんに乗せられてしまい、
結局オレが声をかけて、そのガイジンさんは我々の焚き火の輪に加わったのだ。
この人、結構日本が話せる。
北海道の中学校で英語を教えてるらしい。
日本に永住する気は無いらしく、世界中を廻りながら、いろんな旅行や仕事をしてみたいと言った。
でも、日本人はちっとも休みを取らないから、自分も休みが取りにくい。だからつまらない!と怒っていた。

それにしてもこのガイジンさん、フロのかわりにさっき海へ行って水浴びして、
それから海水浴用の水シャワーを浴びてきたというのだから驚いてしまう。
昼間でさえ震えるほど冷たかったというのに、暗くなってから水で頭を洗うなんて、
やはり日本人とは皮膚が違うのかなぁと感じてしまった。
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爪切りはいつでもキャンプ場で。これが気持ちいいんです。