■7月25日(2)  北海潜水隊

カップラーメンのアサメシを済ませてから、我々二人は海岸に降りた。
キャンプ場から3分ほど歩くと、砂浜に降りられる急な階段がある。
そこをゆっくりと下ると、波が殆ど立たない静かな海が広がっている。
砂浜は僅かしかなくて、あとは岩場ばかり。潮が引いているので、ビーチサンダルで海岸沿いに歩きながら、
小さな岬を越えてキャンプ場の真下にある入り江まで歩いてみた。
よく気をつけて見てみると、足下にはツブ貝がたくさんいる。
寿司屋で食べる真ツブではないのでそれほど大きくはないのだが、
それでも魚屋に行けば3つで500円くらいはする代物だ。カラス貝も時々見かける。
食べられる貝がうようよしているのだ。

あんちゃんと一緒に水に入ってみた。
7月とは言え北海道の海は相当に冷たい。
一応水着は着てきたものの、いざ泳ぐとなると相当な覚悟が要る。
水の冷たさに叫び声を上げながら格闘すること15分、ようやく全身で水に入ることができた。
まあ、泳ぐと言っても沖まで行くわけじゃなくて、近場の浅瀬を少し廻る程度である。

いやそれにしても水の青いこと。
ゴーグルをつけて海中を覗くと、実に深いところまで見通しが効く。
そして海の中にはウニやらヒトデやらが山ほど見えるのである。

「ウヒョー、すーさんすごいです!ウニちゃんが山のように見えてます!」
あんちゃんが興奮しながら叫んでいる。
浅瀬の岩場が急に深くなっている部分があって、頑張って1メートルくらい潜ると、
その壁面沿いにウニがびっしりと取り付いている。ウニ好きの御仁には目も眩むような光景なのだ。
しかしいくら頑張っても、水が冷たいので20分泳いだら限界になる。
ガタガタ震えながら水から上がり、海岸で早速焚き火をする。
その辺にいくらでも流木が落ちているので、簡単に火がおこせる。
そんなことをするうちに午前中が過ぎていく。
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キャンプ場下の岩場にて。
北国の短い夏、という感じだ。