■7月25日(1)  Fastest Lap

翌朝起きてから、バイクに乗ってトイレへ行った。
なぜバイクで行くのかというと、
キャンプ場のトイレはとてつもなく汚いので、島内にある別のトイレを使うからなのだ。
バイクで5分も走ると展望台があって、そこのトイレはきれいだ。
または、森の入り口に駐車場があって、そこのトイレもきれいである。
とりあえず今日は森の方へ行ってみることにする。

よっこらしょとバイクにまたがり、キャンプ場の中でくるりと方向転換し、そのまましばらくヘルメットをかぶらずに
ツーっと走り始めてみたら、どうもこれは気持ちが良い。ヘルメットが無いと、顔に当たる風のなんと爽やかなことか。
このまんまの姿で走った方が断然気分が良い。
こんな朝っぱらからおまわりさんがいるはずもない。
漁師はみんな海に出ているから人もいない。周囲には家も無い。いるのは羊くらいだ。
どうしようかな〜と思っているうちに、気がつくとトイレまで来てしまった。
ノーヘルだよ!でも着いちゃったよ!すごい島だぞ!

そしてトイレから出て爽やかな気持ちで、今度は一応交通法規に従った格好に変身してから、
島をくるっと一周してみることにした。

キャンプ場から内陸へ延びる曲がりくねった坂道を上がると、小高い丘の地帯となっている。
道の左右には牧場が広がり、サフォークという種類の黒い羊が放牧されている。
坂道を上りきるとT字路になっていて、右に曲がって突き当たりまで行くと森の入り口。左へ進むと海沿いの道へ戻る。
海沿いに出てから右に曲がって、お隣の天売島を左手に見ながら島の外周をのんびりと走る。
10分ほど走ったら、昨日着いたフェリーの港とそっくりな風景が現れた。
しかしそれにしても似ている。
小さな島だから風景も似ているのかなと思っていたら、港には昨日乗ったのと同じフェリーが停泊していた。
つまり、似ているのではなくて、フェリーの港そのものだったのだ!
なんだ!ということはもう島を一周してしまったのか!まだ15分しか走っていないのに!

そしてそこから更に5分走ったら、キャンプ場に戻ってきてしまった(当然だけど)。
うわー、全部で20分だ。なんと小さい島なのだ。
そのことをあんちゃんに言ったら、
「えー!ダメだよすーさんもう島一周しちゃったの?!慌てちゃダメだってば。
 こんな小さい島なんだから、見るものなんてすぐなくなっちゃうよ。ハッハッハ!」
「いやぁ、それはわかってたんだけど、でも気がついたら一周しちゃってたんだよー」
そんなわけで、朝一番で島の大きさを完璧に把握してしまった。
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展望台からは天売島が目の前に見える。
島の道路の半分は、このようなコンクリート製の狭い道路。