■7月10日(1)    雨宿り

少年は翌日も朝早くから美術館に出掛けていった。
夜には一杯やろうということになっているが、それまではすることがない。
せっかく仙台に来たのだから、少し探検してやろうと思い、
雨の中を地下鉄の駅まで歩き、市街地へ向かい、アーケード街をふらふらと歩いたりした。

仙台は良い街なのだが、オレが見るようなものは何も無い。フラフラ歩きにもすぐに飽きる。
仕方なく喫茶店に入って本を読んだり、書店で立ち読みして時間を過ごした。
それにしても、こういう繁華街で昼間からフラフラしているというのは あまり良い気分ではない。
オレは無職なのだ。この先どうしようか?などと、余計なことを考えてしまったりする。いかんいかん。

夜になり、少年がバイトから解放されて、ようやくゆっくり話をする時間ができた。
北仙台の駅近くで適当な居酒屋を見つけてビールを頼んだ。

BACK | NEXT
INDEX



NEXT
(左) 仙台はアーケードが多いので、雨でも濡れずに歩けるのがイイ。
(右上) 雨の少年邸。坂道の途中の家、何故か憧れる。
(右下) フラフラ歩きに飽きて、結局この喫茶店に3時間以上居たと思う。
      この夏休みでは最も気分がしょぼくれていた瞬間の一つだ。