■7月15日(2)  拷問フェリー

津波災害のことをまだ生々しく覚えているので、オレはどうもこの島が「怖い場所」と感じてしまう。
別に何か実際に怖いことがあるわけではないのだが、
人も少なく、ライダーも殆どいないとなると、もう一泊してみようという気にはなれなかった。
(キャンプ場に誰かが居てくれさえすれば、問題はないのだが)

というわけで、せっかく船に乗って来たばかりだというのに、たった二日で島を出ることにしてしまった。
なんとももったいない話である。 

奥尻からの帰りのフェリーは激しく揺れた。
フェリーの規模が小さいので、シケると もの凄く揺れるのである。
フェリー後方のデッキは波しぶきでびしょぬれとなり、3階デッキから2階デッキに向かってざあざあと水が降ってきた。
小さなフェリーは実に恐ろしい。以前大型のフェリーに乗っている時、台風に直撃されたことがあるが、
その時はちっとも怖いと思わなかったのに。

瀬棚に着いたら、ホッとして脱力してしまった。
沈没するんじゃないかと本気で思った。
そして、奥尻の猛烈な風と、寂しいキャンプ場にもすっかり参ってしまったのだ。
フェリーの港で、しばらく何もせずに放心してしまった。

もう海沿いのキャンプは御免である。
夕方の国道229号を一生懸命に走り、道道523で黒松内という街に着いた。
キャンプ場は白樺林の中にあり、実に穏やかな気持ちになれた。
もう怖いものは無いと感じた。

心に少しゆとりでもできたのか、オレは珍しく野菜を煮込んで料理などしてみた。

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奥尻島の最高峰、球島山。
山頂からの眺めは絶景。
しかも車で行けてしまう。
海の向こうは北海道本島。
(左) 黒松内キャンプ場は、林の中のサイト。風が殆ど無く、天国のよう
    に感じた。
(右) 酔っぱらってトイレに行こうとしたら、足下に大きなミヤマクワガタ
    発見!こんなものがごく普通に見つかるなんて、やはり北海道の
    自然はスバラシイと思う。